五輪野球、削られる延長戦 「無死一、二塁から」制

http://www.asahi.com/sports/update/0726/KYD200807260001.html

野球は延長戦どころか2012年のロンドン大会からオリンピックからも削られるが、その理由の一つに野球がテレビ的ではないというのがあるらしい。すなわち、テレビの時間枠を設定してもその枠に収まらないというのがある。
いまどきほとんどのメジャースポーツが時間内に収まる。球技はだいたい時間制だし、陸上なども上位がゴールする時間は決まっている。バレーは決まっていないが、それでもラリーポイントとかで長くなりすぎないような工夫がされてきた。テニスもタイブレークが取り入れられた。大相撲だって昔は制限時間なんかなかったらしい。あれはラジオ的にするためだったとか。
そこで、2016年にオリンピックで野球を復活させるために、なるべく時間に収まるようにテレビ的にしようというのが今回の決定らしい。


しかし、よくわからないのがタイブレーク制が11回からということ。なぜ10回からやらないのか。ソフトボールは8回から延長でいきなりタイブレークだったと思ったが。記憶違いかもしれない。つうか、リーグ戦で勝敗をつけなくてもよい場合は9回引き分けでいいじゃないか。


そもそもメジャーリーグは野球を国際的な競技にしたいと思っていなくて、あくまで興行主体で、各国から選手を引っ張ってきて放映権を売りつける。そういう戦略である(日本の大相撲と同じ。アメリカでも子供があまり野球をやらないらしいが、相撲をやる子供が日本にもいないのと似ている)。だからアメリカの民族スポーツである野球の昔からの伝統を守るというのが大事で、スピードアップして低下傾向の視聴率をなんとかしようという考えはあまりない。だから、延々と延長戦をやって、引き分けにはしない。


メジャーリーグの考え方と国際野球連盟の考え方は矛盾しているわけだが、そのへんはどうなんだろう。オリンピックにこだわりが強いのは日本くらいのもので、いまさらテレビ的にする必要もないと思うが。
それに、野球が削られる最も大きな理由は金銭的な問題で、専用スタジアムが要るということらしい。しかも、オリンピックが終わったら誰も使いそうにない。そんな変な形のサッカー場は要らないだろう。


さて、日本国内では、テレビ中継は昔のように延長というのはなくなった。それどころか野球中継自体ほとんどなくなった。しかもやるとしても日テレだけなので、個人的にはほとんど影響がなくなった(明日は、こちらではどうも野球の影響で楽しみにしていた番宣番組をやらないらしいが)が、ラジオは未だに迷惑をかけている。これのおかげで番組がなくなったり短くなったりしている。だから本音では、野球は延長をやめて人の迷惑にならないようにしてほしいな。